911の犯人は本当にアルカイダなのだろうか、という疑問は、誰もが一度は感じたことがあるのではないでしょうか。あのビンラディンの映像にしても、どこかフィクションじみた、「ヤラセ臭さ」がプンプン漂っていました。

 田中宇氏のニュース解説サイトによれば、FBIのサイトにビンラディンは賞金首として紹介されているものの、「911の犯人」という記述はどこにも見あたらないとか。
http://tanakanews.com/g0516WTC.htm

 その後に続く田中氏の論は、「推論」にすぎないわけで(この人のニュース解説はそれがウリです)、信じる根拠も薄いですが、FBIのビンラディンにたいする対応は、ちと臭いぞ、と感じるにじゅうぶんな根拠となるものだと思います。

 米国によるアフガン侵攻の目的は、「911の主犯ビンラディンおよびアルカイダの掃討」だったはずです。その手段としての「アルカイダに協力しているタリバン政権の打倒」だったわけですが、ビンラディンが主犯でなかったとすれば、どうも手段の方が真の目的だったのではないか、と思えてきます。

 そうそう、誤解の多いところなのでつけくわえておきますが、米国によるアフガン侵攻、あれは「負け戦」なんですよ。なにしろ、目的が遂げられなかったわけですから。米国のとんでもない軍事力を目の当たりにすると、なんとなく馬鹿勝ちしてたように思えますけど、逮捕するはずだったビンラディンにまんまと逃げられてしまったわけですから、あれは負け戦です。

 ただ、上記のように、当初から「タリバン政権の打倒とアフガンの占領」が目的だったとすれば、これは「勝ち戦」になります。マスコミおよび国際世論を味方につけて、アメリカはアフガンに因縁つけてケンカの口実をつくり、圧倒的な武力をもって制圧したのです。ビンラディンやアルカイダはあくまで、大義名分としてでっち上げられた方便、もっといえばインチキだったということになります。

 まあ、終わっちまったことですから翻しようもないことなのですが、世紀が変わってからこちら、われわれはずっとペテンにかけられどおしだなあ、という感は否めませんね。